meijiの「THE Chocolate」もう食べたことありますか?
こちら、従来の板チョコよりお高めの価格設定ですが、売れに売れている商品。
なかでも大人女子の食いつきっぷちが半端ないのだとか!
2016年に発売された「THE チョコレート」。発売後SNSで話題となり、瞬く間に人気となりました。
異例のヒットとなっている明治の「ザ・チョコレート」は、発売から1年2カ月の2017年11月には累計販売個数が4000万を超えました。自慢の味だけでなく、パッケージもおしゃれだと人気で、「おいしく食べる」以上の楽しみ方をSNSを通じて提供しているのも話題になっています!
スーパーなどの「菓子売り場」に並ぶ板チョコは100円前後のものが多いですが、ザ・チョコの想定小売価格は220~240円と約2倍と強気。それでも、予定していた販売計画の2倍以上のペースで売れているというから驚き!
今日は「ザ・チョコレート」が人気の秘密を探りたいと思います。
ストーリー
meijiが「THE Chocolate」を作る上で大事にしていること。
ザ・チョコレートはベネズエラ・ブラジル・ドミニカ産といった、消費者に馴染みの薄い特別なカカオを使用しています。
meijiはカカオにこだわり、リニューアル前の「ザ・チョコレート」でもビターを3種類も出していましたが、市場ではミルクチョコレートの販売金額が65%と圧倒的でした。
リニューアル前商品の失敗を踏まえ、meijiは世界のBean to Barに目を向け、カカオの香りとミルクの濃厚さを両立し、かつ甘さ控えめな大人のミルクチョコレート。「ダークミルク」というカテゴリを追求しました。
それが2016年にリニューアルされた「ザ・チョコレート」なのです。
大人の趣向品としてのチョコレート
大切にしてきたカカオを味わってもらえるよう、通常のチョコに比べて砂糖は半分程度、香料は一切使わず、従来のチョコなら常識ともいえる天然バニラさえも入っていません。
その後、ザ・チョコはブリュッセルに本部を置くiTQi(国際味覚審査機構)で2つ星、インターナショナルチョコレートアワーズでアジアパシフィック部門ゴールド賞などを受賞。世界からもその質の高さを認められることとなりました。
形によって味が変わる!?
また、ザ・チョコで話題となったのは、その型形状です。
3個入りの個包装を開けると、自分で割って食べられるよう、小ブロック、ドーム、ギザギザ、スティックの4ゾーンに分かれています。
これらは単なるデザインではなく、口に入れる量・形状で味が変わるのを楽しんでもらうため。丸いドームはミルクを濃厚に感じさせ、ギザギザはカカオの香り立ちを良くし、薄くてエッジの立った形状はカカオを味わうのに最適なのだという。
meijiでは2000年くらいから口の中に入れる量や形でチョコの味が変わるとの研究結果が出ていたため、商標デザイン登録も取得しています。
お菓子メーカーとしてチョコレートの形は数えきれないほど作ってきており、味表現の一つ、味わい方の提案として、この形状を楽しんでほしいそう。
自分へのご褒美にちょうどいい価格
220円という価格も、ちょっと頑張った自分へのご褒美にちょうど良い価格。そして板チョコなのに気軽に食べやすい小分けパックというのも、女子のハートを掴みました。
メーカーだからこそ実現できたこの価格。一般チョコの価格が100円で百貨店専門店が1000円という市場で、明治は専門店が1000円で売っているものを200円くらいで作ることができました。
規模の経済と、経験・知見の蓄積が、チョコレート発売90年の明治ならではの強みといえそうです。
最後に・・・食べながら生産者をサポート!
「ザ・チョコレート」では、良質なカカオ豆を手に入れるために、カカオ生産国や農家への支援や独自の取組みにも力を入れています。
自分たちでカカオを生産しているのにチョコレートを食べたことすらないという現地の農家の人たちのために、彼らのもチョコレートの美味しさを味わってもらい、彼らがどれだけ素晴らしい作物を栽培しているのかに気づいてもらうことから始めています。
「ザ・チョコレート」を買うことで、間接的にこのような取り組みを応援することにも繋がります。
美味しく食べて社会貢献もできる。こんなブランドストーリーも、大人女子の心を魅了するポイントなのかもしれせんね。